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この国でなければ生まれなかった・・・・・(NTTdocomo)

この国でなければ生まれなかったカルチャーがあるのならば、
この国でなければ生まれない、スマホの未来も、きっとある。
(8月30日 NTTdocomo 新聞全30段広告)

「すべてのクリエーターを応援することが、スマホをもっと面白くするはずだ。」という趣旨で、ビジュアルはクリエーターの作品群で創られた惑星の上に、スマホソフトのシンボル「初音ミク」が浮かんでいる。
「初音ミク」の実績と世界観を賛美する企業広告で、 『クリエーターを応援するぞ』と言いながら具体性が無いのがザンネン。

あなたはどっち派? (meiji )

あなたはどっち派?ALMOND OR MACADAMIA。
国民調査 結果発表!(8月27日 meiji  新聞全15段広告)

「白熱の熱い戦いに決着!マカダミア 決めた勝利!!」
 「投票総数378万6144票!!」
どうでもいいような戦いにかかわらず、反響の大きさに気を良くしたメーカーが、投票総数と同じ金額を還元するそうだ。都道府県別の勝敗結果を紹介するなど、意味のないことを真面目にやっているところが面白い。

さよなら、インスタント。(Nestle)

さよなら、インスタント。(8月26日 Nestle 新聞全15段広告)

謎?を告知して興味を引き、注目率を高めるティーザー広告の見本。
インスタントコーヒーのネスカフェがインスタントをやめるというのは、かなりのインパクトだ。さらに『9月1日、ネスカフェは生まれ変わります。』というサブフレーズで、劇的な変化を期待させている。しかし、ここまで期待させて大丈夫か?

フリーペーパーの作り方

Webサイトの利点は、コストが安く、情報もほぼ載せ放題。欠点は、インターネットにアクセスできないターゲットに関しては、まるで無力だということ。フリーペーパーの利点は、多くの情報を狙ったターゲットの手元に届けられるということ。欠点は、発行部数に比例してコストが上がるということです。
効きの良いフリーペーパー作りの条件は、伝えたいことではなく、必要とされる情報を伝えることです。あらかじめターゲットを決めて、その人に合った話題で情報を提供していくことを第一に考えましょう。フリーペーパーといってもひとりよがりな編集方針では、多くの読者を持つことは出来ません。

フリーペーパーの構成には、大きく分けると三つの要素があります。
 特集・・・・・紙面のメインを飾るもの。
        基本的には、タイムリーな話題をクローズアップして取り扱います。
        植木屋さんなら「枝の切り時」、魚屋さんなら「旬の魚」などです。
        発行時期は、その話題より
        少し前ぐらいにしないと時期はずれとなります。

 企画・・・・・編集のテーマに沿って、少し冒険(様子見)する時に使います。
        コラム的に扱って、評判がよければ連載にしたり、
        次回のメインテーマとします。

 連載・・・・・読者を長期的なファンとして維持していくために、不可欠な要素です。
        商品やサービスに対するお客様の生の声、最近の面白い販売例など、
        お店の独自性を表現する記事で、親しみや信頼感を養います。

質は高いほどいいのですが、そこにこだわり過ぎて、必要以上に神経質にならないように。「なるほど、勉強になった」とまでは行かなくても、「へえー、そうなんだ」くらいの情報を送るつもりで取り掛かってください。
フリーペーパーは、テーマに興味をもってもらえれば、手に取った瞬間からお客様に語りかけます。意外と知られていない話題、知って得したり、楽になる知恵を載せる。ストックしてもらう。セールのチラシなどは役目が終わると捨てられますが、ためになる情報は、いつか役立つ時が来るまで捨てられる確率は低い。それは、お店そのものが、必要な時が来た時に第一候補になると言うことです。

くらしの真ん中で、クルマを考える。(DAIHATSU)

くらしの真ん中で、クルマを考える。(8月24日 DAIHATSU 新聞全15段広告)

「さらに低燃費 さらに低価格 そしてスマートアシスト」というサブフレーズで趣旨のすべてを伝えている。ターゲットを絞り、クルマに求められているものを明確にしたことで、市場での優位性を創出しているのだ。

ホームページの開き方

Web商店など、サイト内で集客、販売が完結する場合は、とにかく自分のサイトへ誘導するために他のホームページにバナー広告を出したり、相互リンクの相手を探したり、検索エンジンの上位にランクされるためにSEO対策に知恵を絞ったりと結構な努力を必要とします。
しかし、現実に店舗を構えて商売をされていて、特にWebで取引を行うつもりの無い方には、検索エンジン対策はあまり関係ないこと。Webサイトでの取引先は世界中にひろがっていますが、現実の店舗の顧客は地域内に留まるからです。

AISAS:Attention(注意)→Interest(興味)→Search(検索)→Action(購買)→Share(共有)。これが、インターネット普及後の購買行動パターンです。販売活動はチラシにホームページのアドレスを告知、Webサイトでより詳しい情報を提供、購買の意思を持った方が来店、という流れが一般化しています。
サイト開設の目的は、チラシで注目してもらい、サイトを訪問してもらう、できればサイトで遊んでもらう、豊富な情報量でお店のファンになってもらう、チラシの注目率があがる、サイトを訪問してもらう・・・・・そんな循環作りです。

まず、チラシでアドレスを告知する場合、お店の商品・サービスを連想させる覚えやすいアドレスであることが重要で、短かければ短いほど有利。長くて関連性の無いアドレスは、面倒なのでターゲットから敬遠されます。

ホームページの内容は、チラシと連動することが必須。加えて、チラシに載せきれない細かい商品情報やお客様の評判、お店に親しみを感じてもらうためにスタッフの紹介、Webサイトへのリピーターを増やすためにサイト訪問者限定の特典情報、イベントスケジュール、サービスポリシーなどで構成。さらに、独自の情報でサイトを充実させ価値を高めていくことが、現実の店舗の価値を上げます。

 食品関係   ●簡単ヘルシーなランチレシピ ●野菜の賢い保存法など
 薬品関係   ●生活習慣病特集 ●花粉症・アレルギー対策 ●ストレス対策など
 建築関係   ●趣味の部屋特集 ●シニア特集など
 美容関係   ●最新ヘアスタイルのポイント ●紫外線ケア特集など
 飲食関係   ●パーティーのエチケット ●食事のマナーなど

見た目はイマイチでも為になるホームページは、仕事をします。カッコイイけれど得るものがないホームページは、金食い虫です。初めから見栄えと内容を備えたサイトにしたい場合は、ホームページ作成業者に依頼するのがベストです。別にデザインなどの見かけにこだわらないのであれば、コツコツとコンテンツ(内容)の充実を図りながら、作り方を覚えて、改良していく方法をおすすめします。

取り扱っている商品にもよりますが、お客様が関心を持つのは有益な情報です。見やすく、分かりやすければ、それでいいのです。ホームページビルダーなどの作成ソフトを使えば以外と簡単に開設まで漕ぎ着けられます。一度作り方を覚えたらずっと使えるスキルとなります。低コスト=商売上手、あきらめないでぜひ、挑戦を。

ホームページを開設するためには、まずレンタルサーバーを借りて、ドメインを取得する必要があります。サーバーとは、郵便の私書箱みたいなものでホームページのデータを保管し、ここにインターネットでアクセスするとサイトを見ることができる。ドメインとは、世界でひとつしかないWeb上の住所みたいなものです。安いところで、ドメインの管理料とサーバー(3G)のレンタル料で年間5千円前後です。データ量が低価格化の傾向にあるので、さらに低コストでのサイト運営が可能です。

アンケートの作り方

結果的に必要な情報が得られなかったり、最悪の場合お客様に回答を放棄されたりしないために・・・・・調査の目的を明確にして誰から・何を聞きたいのか整理しておくと、質問事項に無駄が無くなり、ストレスを感じさせないアンケート作りが可能になります。

質問は、答えやすい項目から始めます。来店のきっかけ、使用後の感想、他製品との比較、これからの要望、個人情報の順番です。思い出したり考える必要のない質問からスタートして、テンポ良く気軽に答えられることが、回収率アップのポイントです。
テンポにこだわるあまりに「○○の満足度」などというような体言止めや言葉の省略はNG、お客様に失礼のないように配慮が必要です。また、個人情報の用途についても明記のこと、お忘れなく。

ひとつの質問に求めるのは、ひとつの回答のみが基本です。複数の回答で混乱させると、正確な答えが得られないだけでなく、途中で投げ出されて回収率に影響します。お客様の面倒にならない質問方法で作成しましょう。

注意が必要なのは、「普通」という回答です。 「満足」「やや満足」「普通」「やや不満」「不満足」という選択肢を設けた場合、普通というのはやや満足に近いのか、やや不満に近いのか正確にはわかりません。たとえば料理の味についての評価を聞きたいのであれば、「普通」をもう少し詳しく知る必要があるので、「普通」に関する項目を追加して、再来してもらえる料理を提供できたか聞き出します。
        「普通」と回答された方は、次のどちらでしょうか。
        A、また食べても良い B、特に食べたいと思わない
と、ここまで聞く事が出来れば明確になります。

参考までに、飲食店のアンケート見本です。(調査の目的は地域での人気度や相対的な評価、利用客の世代と職業。)  

  
本日はご来店ありがとうございます。当店でのひと時、お楽しみいただけましたでしょうか。
皆様にもっともっと喜ばれる店作りを目指して、メニューやサービス等についてご意見を伺っています。ご協力、よろしくお願い申し上げます。

  ●何を見て来られましたか。
  A、チラシ B、インターネット C、通りがかり D、知人の紹介 E、その他(       )
  ●どなたと来られましたか。
  A、お友達 B、家族 C、恋人 D、会社関係 E、その他(       )
  ●お料理は如何でしたか。
  A、世界一 B、日本一 C、県内一 D、市内一 E、○○町一番 F、○○町( )番目
  ●スタッフのサービスは如何でしたか。
  A、世界一 B、日本一 C、県内一 D、市内一 E、○○町一番 F、○○町( )番目
  ●内装などの雰囲気は如何でしたか。
  A、世界一 B、日本一 C、県内一 D、市内一 E、○○町一番 F、○○町( )番目
  ●お客様のご職業を教えてください。
  A、主婦業 B、会社員 C、自営業 D、学生 E、その他(       )
  ●お客様の誕生日を教えてください。     年   月   日
  ●その他、ご意見等ございましたらご自由にお書きください。

  ご協力ありがとうございました。アンケートはレジにてスタッフにお渡しください。
  ご記入いただいたお礼にお食事割引券(次回ご利用分)を進呈いたします。
  
  お名前          TEL
  ご住所
  ※アンケートの内容は当店の営業目的以外では一切使用いたしません。 
  
回収率を上げるために回答用紙と引き換えに三角くじで景品を付けたりなど、独自の工夫がされると、アンケートそのものがイベント化されてお店の好感度アップにつながります。

ダイレクトプロモーション

地域で愛される商店を目指すのなら、時々、お客様にサプライズを提供しましょう。今まで扱ったことの無い商品・サービスを導入したい、競合店に負けない個性的な店作りがしたい。もしそういった挑戦すべき事があるのなら、ダイレクトメディアによるプロモーションをおすすめします。

ダイレクトメディアと言うのは、詳細な情報を、個別的に、双方向コミュニケーションによって伝えることができる媒体のことで、ダイレクトメールやカタログ、電話によるアプローチなどのことをいいます。宅配チラシも使い方によってはこれに当たります。
実験的に新しい商品・サービスの情報を送り続けて反応を見たい時など、人件費の問題やご近所のお客様ということもあり電話でのアプローチは苦情のもと、となるとコストという点から宅配チラシを使うのが効率的です。

具体的な方法としては、セールなどの企画ものをチラシのメインにしながら、目立つところに反応が見たい商品・サービスの告知を入れます。店頭でもなるべく目立つように、商品・サービスの告知をします。
さらに、プライス手法いわゆる「試し買い」を導入します。プライス手法は新規顧客を獲得するために有効な手段で、商品・サービスの一部を低価格で体験してもらい、その価値を実感してもらって、
実売につなげようとするものです。ただし、十分な計画を立てて実施しないと、ただの消費者サービスになってしまいますので、ご注意を。どんなお客様に何を試してもらうのか明確にしておくこと、そして体験してもらったら必ずアンケートを取ってください。

チラシのサブとしての要素から発展して、いよいよメインで告知する時、商品・サービスの信頼性を訴求するために、店頭で集めたお客様の感想(お客様の掲載了承済み)を掲載します。また導入キャンペーン期間を設定して、チラシの裏面に用意したアンケートに答えることを条件に、お試し価格での一部体験会を実施。お客様の意見を取り入れながら、最小限のコストとリスクで新しい商品やサービスを提供するのです。プライス手法は、扱っている商品・サービスによっては使えない場合もありますが、導入を検討してみてください。

シニア市場

シニア市場は、ひとつの価値観で括れるような単なるマス市場ではなく、経済的な格差やライフスタイルの多様化によりかなりセグメントされた市場です。細分化されたシニア市場に対応するために、単純に考えると大型専門店はさらなる専門店化をすすめる必要があるのです。
小規模小売店の場合は、常連顧客からニーズを探りシニアを対象にした特別な商品・サービスを用意するなど、品揃えや陳列の仕方に反映していくことがキーポイントとなります。

一般的なシニアのお金の使い方
人生80年と言われる長い老後生活へ経済的な不安を持ち込みたくないので、生活必需品に関しては、必要最低限の機能を条件にしてなるべく価格を抑えたいと思っている。壊れた家電製品を買い換えるにしても、最新型にこだわらず安くて間に合えばそれで済まそうとする。
生活必需品に対しては節約的な志向をする一方で、趣味や健康などの生活の質を高める商品・サービスに対する浪費的な志向という二面性があると言われています。

一般的なシニアの買い物の仕方
自由な時間が多いことから、時間をかけて自分に合うベストのものが見つかるまでじっくり選ぶ傾向にあります。そのため気忙しい売り場の雰囲気は敬遠され、決断を急かすような「今だけ、超特価」とかの売り方は、かえって反発される結果に。
商品価値に関係の無いディスプレイに影響を受けることが少なく、衝動買いもしない。しかも、決まったらせっかちなのでなるべく早く商品を手元に届くことを望むと言われています。
経済的な限界を知り、その中でより豊かな生活を求めるシニアに向けて有効なプロモーションがあるとすれば、商品を通じた生活提案に可能性がありそうです。ひとつのテーマに基づいて商品・サービスを再編成した上で、いままで気付くことのなかった価値を紹介することが、新しい出会いを創ることにつながるのです。

生活提案として考えられるもの
《健康生活 》 栄養食品 ダイエット食品 高品質なレトルト食品 フィットネス用品 エステ用品
《おしゃれ生活》リーズナブルなカジュアルウエア、化粧品
《 快適・省エネ生活》バリアフリーなどのリフォーム 省エネルギーな設備機器
《趣味生活》映画 演劇 音楽 美術 読書 楽器
《刺激生活》小旅行 グルメツアー 陶芸体験ツアー 

陳列に関してはゆったり感、POPは見やすさ第一。価格や機能説明を書いたPOPなどは、なるべく大きな文字にする。特に商品説明はわかりやすいことに配慮。商品とじっくり触れ合える時間を提供すること。販売担当者は、豊富な商品知識はもちろん、応対として要望を聞く姿勢を貫くことが大切です。

ショップコンセプトの設定

商売繁盛のポイントは、何でしょうか。①売れ筋の商品が揃っている。②価格が安い。③お店のサービスや雰囲気がいい。これぐらいは誰でも知っている常識ですが、現実的には競合店の存在など、様々な要因で理想どおりにいかないものです。大体、地域で何が売れ筋なのか分からない。

そこで、①売れ筋商品(と言っていいのか分からないけれど一番売れている商品)をお店の看板商
品としてクローズアップして、②価格を下げず、③サービスや雰囲気(陳列法)を大胆に再編することで、お店を活性化する方法を提案します。

たとえばスーパーで洗剤を買う時は、安くなった洗剤だけがワゴンに乗っているので、価格で選ばれる。しかし同じ洗剤を含めて壁一面に陳列されていたら、成分・用途・強さごとに分けられ、POPにもお店独自のレヴュー(お店が実際に使って試した上ですすめるというメッセージ)が語られていたら、お客様は価格以外の価値観で洗剤を選び始める。陳列のこだわりに感化されて、道具としての価値に気付き、本気で洗剤と向き合うのことになるのです。

具体例として、東急ハンズを紹介します。東急ハンズはどうして人気があるのか。扱っている商品そのものは近所の金物屋さんや雑貨屋さんに売られているものと大差ない。しかし、鉛筆一本でも珍しいものにこだわり、初心者用からプロ仕様まで揃えるという豊富なバリエーション。さらに探しやすく、どれが自分に向いているか判断しやすい、という巧みな陳列で見せています。この陳列方法こそが、他店にない個性を生むのです。

小規模の小売店の場合、あまり極端なことはできないでしょうが、お店で一番売れている商品のカテゴリーに絞って、特化したコーナーを作って見てはいかがでしょうか。店頭に無い商品を求めるお客様のために、メーカーなどを当たって取り寄せる。お客様の要望を聞くことはニーズの発見であるし、それにひとつひとつ応えることで「あの商品に関しては、あの店に行けば何とかしてくれる。ひょっとしたら、この商品も大丈夫かな?」とお客様に信頼され、期待されるお店へと成長していくことが可能になるのです。

陳列やPOPだけでは、なかなかサービスやスタッフの雰囲気までは変えられません。ショップコンセプトそのものを見直す必要があります。
食料品店なら、「食材を売りながら、食文化を売る」。地域の中で、どんな役割を果たし、どんな生活を地域に発信していくのか。「○○○を提供するお店」の○○○に当てはまる自店なりの言葉を考えて見てください。
洗剤を例に、コンセプトに基づいた具体的な活動として考えられるのが「お掃除セミナー」や「沁み取りセミナー」など、サロン形式のセミナーをお店の主催で開催。洗剤をもっと上手に、もっと効果的に、そして安全に使う方法を手ほどきしながら、常連顧客を育てていくのです。洗剤を売りながら、生活の知恵を売る。商品を売りながらお店の価値を売るのです。  

プレミアム作戦

プレミアムプロモーションはオープンセールの時、挨拶代わりに使うのが一般的。また、近所に競合店がオープンする場合、防御措置的な使い方も考えられます。
値引きはどんなお客様にも共通の利益があり安定した成果を得やすいのですが、景品の場合は気に入ってもらえればお店の好感度が上がり、お店の魅力を増幅させることが可能です。しかしヒットを狙うほど景品を限定していく必要があり、外れるリスクが高くなることにも留意してください。


抽象的・観念的な発想では、プレミアム作戦の成功は困難。まず、お客様に喜んでもらえるまでのストーリーを作ることが重要です。何故、何処の、誰に、何を、何時、何処で、どうやって渡すのか、
具体的なモデルケースをタイプ別に数種類作って、最終的な景品の選定に取り掛かりましょう。

売り場の雰囲気作りとコミュニケーション活動の徹底。せっかく来店いただいても普段と変わらないのでは、お客様の期待を裏切ることになります。メイン商品をはじめ、関連商品を目立つようにディスプレイして、お客様に雰囲気を楽しんでもらうことが最重要課題です。景品の魅力、商品とその見せ方、スタッフの誘導と応対が連携して初めてプレミアムプロモーションは成功の条件が整うのです。

一般懸賞:商品購入を条件に抽選して、当選者に景品を渡すもの。購入価格に応じて、景品価格に上限があります。

オープン懸賞:商品の購入を問わず、応募者の中から抽選で当選者を決めるもの。景品価格に上限があります。クイズタイプ、アンケートタイプ、コンテストタイプなどのバリエーションがあります。

ベタ付き景品:抽選なしで、購入者全員に景品を進呈。1000円未満の商品に対して付けられる景品は100円まで、などの規制があります。
スピードくじ・・・商店街でお馴染みの<ガラポン抽選>ベタ付きに比べると価格の高い景品を提供できるので、お客様の射幸心を煽ります。<三角くじ>あらかじめ当たり本数などを管理できる。ガラポンに比べると盛り上がりに欠けるので、プロセスに工夫を凝らす必要があります。

ベタ付きプレミアムは、販売促進に直結。一方、抽選で景品を進呈する方法は、販促というよりもお客様とのコミュニケーションのきっかけ作りを狙います。その場合は、コミュニケーションで何を伝えるか明確なメッセージを持っていないと、せっかくのプロモーションを生かしきれないことになります。
※プレミアムの種類によって景品価格の規制があり、
その規制の上限が改定されたりしますので、不安な場合は公正取引委員会で確認してください。その他、食品を提供する場合は食品衛生法による安全・衛生上のチェックが必要です。

アイデアの出し方

アイデアに困った時、一人で悩まない、考え込まない、自分の限界を認めることも時として大切です。スタッフを召集して会議をしましょう。参加することによってお店の経営に積極的になるという副産物もあります。
まず会議を始める前に、チェックリスト法を参考にしながら、少し頭の体操をしてください。この方法はアメリカの広告会社BBDOのアレックス・オズボーン氏が、アイデア発想の条件をまとめたものです。困っている問題をあてはめて考えてみてください。

●他に使い道はないか。・・・・・・・・・・・・現状のまま、あるいは少しアレンジして。

●他からアイデアを借りられないか。・・・現在・過去より似たものを探して、真似を。

●拡大したらどうか。・・・・・・・・・・・・・・・長くしたり、何か付け加えたり、強くしたり。

●変えたらどうか。・・・・・・・・・・・・・・・・・カタチ、色、音、匂いなどを変えてみたら。

●縮小したらどうか。・・・・・・・・・・・・・・・小さくしたり、軽くしたり、何か取り除いたり。

●代用したらどうか。・・・・・・・・・・・・・・・部品、材料、音などを交換したら。

●入れ替えたらどうか。・・・・・・・・・・・・・要素、順序、カタチを変えたら。

●逆にしたらどうか。・・・・・・・・・・・・・・・反対、裏返し、逆さなど。

●組み合わせたらどうか。・・・・・・・・・・・ユニットを組み替えたり。

様々な視点で問題を見直してみましょう。アタマが柔軟になったら、会議です。同じくオズボーン氏が開発した創造法「ブレーンストーミング」、ブレストと略して言われるほど創造集団の中では馴染み深いものです。数人が集まって自由に発言し合いながら、刺激し合って、アイデアを生み出します。ただしこの方法を有効に活用するためには、いくつかの決まりごとを守ることが大切です。
●メンバーは5人~10人。
●リーダーと書記を決める。
●テーマを決め、目的と与件を説明する。
●発表は自由奔放に、質より量で。
●発言が抽象的にならないように気をつける。
●他人の意見を批判・否定しないこと。
●誰か一人の独走を許さないこと。
●あらかじめ決めておいた方向に誘導しようとしないこと。
●ある程度の案が出たら、集約作業。
●似たようなものは、どちらか捨てる。
●表現をよりわかりやすく、具体的なモノへ修正。
同じテーマで何回か行い、アイデアを詰めていく。


会議の方法をもうひとつ、川喜多二郎氏が提唱した発想法「KJ法」を紹介します。メンバーは5人~10人。記録用に大きめ(名刺の半分くらい)のポストイットを用意する。
●テーマを決める。
●ブレストと同様に自由な発言が大前提で、意見を出し合う。
●記録係が、個々の発言内容の要点を短く(最大20文字)まとめて、記録する。
●出尽くしたところで、記録した全てのポストイットをひろげる。
●似たような案をまとめて、グループを作る。グループの見出しを作る。
●小グループを整理して、中グループを作る。中グループの見出しを作る。
●中グループを整理して、大グループを作る。大グループの見出しを作る。
●大グループの見出しや要点の記されたポストイットを見ながら、相互関係を検討する。
●レポートとして記録し、いくつか蓄積されたら実行の可能性を検討する。

慣れないうちはあまりいい案も出にくいと思います。しかし、参加メンバーのチームワークや協力体制の強化につながります。年がら年中会議ばっかりではマンネリ化してしまいますので、ある時期に集中的にやるとか、メリハリをつけるなどの配慮が必要です。