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アイデアの出し方

アイデアに困った時、一人で悩まない、考え込まない、自分の限界を認めることも時として大切です。スタッフを召集して会議をしましょう。参加することによってお店の経営に積極的になるという副産物もあります。
まず会議を始める前に、チェックリスト法を参考にしながら、少し頭の体操をしてください。この方法はアメリカの広告会社BBDOのアレックス・オズボーン氏が、アイデア発想の条件をまとめたものです。困っている問題をあてはめて考えてみてください。

●他に使い道はないか。・・・・・・・・・・・・現状のまま、あるいは少しアレンジして。

●他からアイデアを借りられないか。・・・現在・過去より似たものを探して、真似を。

●拡大したらどうか。・・・・・・・・・・・・・・・長くしたり、何か付け加えたり、強くしたり。

●変えたらどうか。・・・・・・・・・・・・・・・・・カタチ、色、音、匂いなどを変えてみたら。

●縮小したらどうか。・・・・・・・・・・・・・・・小さくしたり、軽くしたり、何か取り除いたり。

●代用したらどうか。・・・・・・・・・・・・・・・部品、材料、音などを交換したら。

●入れ替えたらどうか。・・・・・・・・・・・・・要素、順序、カタチを変えたら。

●逆にしたらどうか。・・・・・・・・・・・・・・・反対、裏返し、逆さなど。

●組み合わせたらどうか。・・・・・・・・・・・ユニットを組み替えたり。

様々な視点で問題を見直してみましょう。アタマが柔軟になったら、会議です。同じくオズボーン氏が開発した創造法「ブレーンストーミング」、ブレストと略して言われるほど創造集団の中では馴染み深いものです。数人が集まって自由に発言し合いながら、刺激し合って、アイデアを生み出します。ただしこの方法を有効に活用するためには、いくつかの決まりごとを守ることが大切です。
●メンバーは5人~10人。
●リーダーと書記を決める。
●テーマを決め、目的と与件を説明する。
●発表は自由奔放に、質より量で。
●発言が抽象的にならないように気をつける。
●他人の意見を批判・否定しないこと。
●誰か一人の独走を許さないこと。
●あらかじめ決めておいた方向に誘導しようとしないこと。
●ある程度の案が出たら、集約作業。
●似たようなものは、どちらか捨てる。
●表現をよりわかりやすく、具体的なモノへ修正。
同じテーマで何回か行い、アイデアを詰めていく。


会議の方法をもうひとつ、川喜多二郎氏が提唱した発想法「KJ法」を紹介します。メンバーは5人~10人。記録用に大きめ(名刺の半分くらい)のポストイットを用意する。
●テーマを決める。
●ブレストと同様に自由な発言が大前提で、意見を出し合う。
●記録係が、個々の発言内容の要点を短く(最大20文字)まとめて、記録する。
●出尽くしたところで、記録した全てのポストイットをひろげる。
●似たような案をまとめて、グループを作る。グループの見出しを作る。
●小グループを整理して、中グループを作る。中グループの見出しを作る。
●中グループを整理して、大グループを作る。大グループの見出しを作る。
●大グループの見出しや要点の記されたポストイットを見ながら、相互関係を検討する。
●レポートとして記録し、いくつか蓄積されたら実行の可能性を検討する。

慣れないうちはあまりいい案も出にくいと思います。しかし、参加メンバーのチームワークや協力体制の強化につながります。年がら年中会議ばっかりではマンネリ化してしまいますので、ある時期に集中的にやるとか、メリハリをつけるなどの配慮が必要です。