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オープン戦略

新製品をデビューさせる時、メーカーは新しい市場を作るために低価格戦略をとることがあります。需要が高まり生産量が増えてコストを抑えられるのを見越しているわけです。
お店がデビューする時は、地域で初めての商品・サービスがあるなど、価格以外に大きな魅力があれば、オープン特価で十分かも知れません。しかし似たような商品・サービスの競合店がある場合は、価格設定が成功のカギを握ることになります。

価格の設定
既存店の価格を基準に、地域の認知価格を知る。具体的な商品・サービスの内容を探り、その価格に対する価値を調べる。地域での価格と価値のバランスを知ることが地域市場の実態把握になります。
既存店と比べて技術力やサービスの面で同等以上でない場合は、価格は安く設定することが必要です。既存店には無い技術やサービスが提供できる場合は、高めの価格設定も可能です。

価格の戦略
商品・サービスの価値とコストのバランスから価格を地域市場のどの辺りに設定するか、二つのケースを例に考えてみましょう。
●地域市場において商品・サービスの価値を現状よりも高める可能性がなく、コストを削減できる可能性もなさそうなら、プライスリーダーである既存店の後をひたすら追いかける。
●商品・サービスの価値を高める工夫があり、コスト削減の可能性もあるのなら、低めの価格設定をすることによって革新性の低い既存店や高コストの既存店を抑えて自らが価格のリーダーシップを取れる。

値引きの戦略
ただ値引きするのではなく、戦略をたてることで値引きをより有効に活用することができます。ただし、市場での商品価値によって、値引きの目的が違ってきますので、慎重に見極めること。
●商品・サービスの年齢が高く、競合が少ない場合、値引きの必要性は少ない。あるいは、関連する商品・サービスを浸透させるために値引きを有効に活用できる。
●商品・サービスの年齢が若く、競合が多い場合、シェア拡大のためには値下げも必要。しかし、競合店の動向を見ながら慎重に。

メイン商品と価格が決まったら、チラシの制作です。オープン必勝チラシは、どれだけ期待感を高められるか、ターゲットの不安を期待感に変える事ができるかにかかっています。

出店の計画段階から、お店のコンセプトやターゲット、提供する商品・サービス等は決定済みのことと思います。しかし、オープン時はあまりターゲットを絞り込まず、世代別(性別、ライフスタイル別、職業別など)に戦略ターゲットを複数設定して広くアピールした方がいい場合があります。それは目論見が外れることに備えるということと、なるべくいろんな方にご来店いただき、口コミ効果を狙いたいからです。

同じ商品・サービスでもターゲットの性別や年齢によって、期待する部分が異なる場合があります。たとえば美容関係の場合、若い方には技術の流行度や美肌効果、中年の方には技術の信頼度やアンチエイジング性というぐらいのズレがあります。年齢や性別に合わせたサービスを用意するなどの柔軟な対応が必要です。オープンチラシで大事なことは、市場に参入しやすい価格戦略と地域の皆様に喜んでもらえる商品・サービスの充実感をしっかり伝えることに尽きます。