チラシに載せるセールタイトルは、お店の商品名です。しっかりとした名前で継続的にチラシを打ち、セール名とお店の名前が消費者の頭の中でひとつになるように仕向けていくことが肝心です。
安易な名前を付けたり、コロコロ変えたりすると広告効果が半減します。商品名は、ターゲットのニーズ、売りたい商品、お店のポリシー、季節あるいはタイミングなどから発想したり判断したりします。ウインターセールやサマーセールをテーマにして商品を紹介する方法に、お店の個性を織り交ぜようというのが、本日の趣旨です。
さて、寒い季節によくあるのが「鍋物フェア」、これくらいのセールタイトルでも内容は伝わりますが商品の良さまでは伝わりません。チラシに写真や商品名が大きく入るからタイトルはこれくらいで良いだろうという判断はできます。
しかし、ライバル店があると話は違ってきます。直接のライバルでなくても鍋ということに関しては
魚屋さん、肉屋さん、豆腐屋さん、八百屋さん、スーパー、コンビニ、飲食店など、ちょっと考えただけでもこれだけのライバルが潜在するわけです。
チラシでの競争はスピードが決め手。チラシのタイトルを見ただけで、お店の名前とおいしそうな商品が連想できるようなタイトルネーミングが必要です。例として魚屋さんで話を進めていきます。
●「だんらん、あったか鍋物フェア」
お店のやさしい人柄は出ますが、まだ魅力不足。それにだんらんは余計なお世話かも。
●「あったか鍋、ふぐ祭り」
少しおいしそうになってきましたが、ふぐに限定しすぎです。
●「山口から、福井から直送!熱々の鍋まつり」
だいぶヒートアップして、お店の頑張りが伝わってきます。
●「熱~い、ふぐ・カニ合戦。産直!鍋祭り!」
今日はお家で鍋にしようか、とその気にさせるタイトルになりました。
ポイントは「合戦」という言葉。お店のなかでふたつの食材がおいしさを競っている、その商品への自信がお店のポリシーとなります。「合戦」をキーワードにして季節ごとのセールを展開していけば、お店の個性(ブランド)の定着につながります。
消費者(少費者と言ってもいいぐらい)は、チラシだけじゃなくテレビCMや雑誌、インターネットなどの膨大な情報の中から必要な、あるいは興味のある情報を瞬時に選び取ります。ですから最近の広告の傾向として、セールタイトルとキャッチフレーズがひとつに。さらに、セールタイトルとキャッチフレーズと店名がひとつのコンパクトなネーミングになれば言うことなしなのです。
消費者が知りたいのは価格と商品の情報だけなんだから、安売りチラシはネーミングも無くして、
商品と価格だけで十分という考え方もあるでしょう。しかし「価格だけの勝負は、先の見えた戦いだ」と思うのなら、将来を見据えて品質やサービス、お店の個性を一緒に売っていくブランド力(付加価値力)強化に注力を怠り無く。
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